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コンセプトの話(1)プレゼント


コンセプトの話(1)プレゼント

私の講義や講演では、コンセプトの説明をする際に、
こんな話をします。

例えば、仲のいい人にプレゼントを贈るとき、あなたは
どんなものを贈りますか?と。

仮にその仲のいい人は、今、付き合っている彼女。
あるいは奥さんだとしましょう。

どれほどの期間ふたりがつきあっているか、共に時間を
過ごしてきたかは、もちろんそれぞれ違うとは思いますが、
少なくても彼女(奥さん)の好みはある程度知っている
(分かっている)はずですね。

よく聴いている音楽は?好きな食べものは?服の傾向は?
好みの映画は?などなど、所謂データをあなたはきっと
持っているはずです。

さて、誕生日が来ました。

彼女はサザンオールスターズが好きだということを知っていた
ので、まだ彼女が持っていないサザンのCDを贈りました。

間違っていません。

あるブランドが好きだったので、そのブランドの財布を買って、
プレゼントしました。

間違っていませんね、おそらく喜ばれることでしょう。

ところで、こんなのはどうでしょう?

「こんどのお休は、午後3時に○○駅で待ち合わせできない?」
と、あなたは彼女に伝えます。

彼女は、何かな?ちょっと洒落たお店にでも行くのかな?
なんて思うかもしれません。

駅で待ち合わせたあなたと彼女は、そのまま電車に乗ります。
行き先は海まで歩いて行ける海の近くにある駅です。

彼女は、そうか!海辺で何かプレゼントを渡そうと考えている
んだ!なんて想像します。

やがて駅に着き、いっしょに海辺に向かいます。

どこかふたりで座れる場所を見つけ、何げない会話をします。

やがて、日没の時間が近づき、きれいな夕焼けが空に広がります。

あなたは彼女に伝えます。

「誕生日おめでとう!私からの誕生日プレゼントはふたりで見て
いるこの夕陽です」と。

コンセプトって、そういうことなんですね。

相手の想像を超える魅力的な(こと)を提示して、そして喜んで
(共感して)もらう。

もちろんそれを魅力的だと思ってくれるに違いない、という確信は
必要です。

データを盲信するのではなく、そこから推測したり、想像したり、
企んだり、することによって見つけられる素敵なこと(もの)。

それこそがコンセプトと呼ばれるものの正体なのでは?ということ
なんです。

今、述べたとことはちょっとよくできた話みたいでどうもピンと
こない、という人もいるでしょう。

であれば、あなたならどんなプレゼントを贈りますか?

そしてもしあなたがそれを考えてみたら…。

考えている自分自身が楽しくなっていることに気がつくと思い
ます。

考えること、は実はとても楽しいことなのです。

学者は研究や実験に、画家は絵を描くことに、没頭して食事する
ことさえ、忘れてしまいますよね。

ということで、どうぞみなさんもさまざまなことやものに対して
疑問を持ち、その答え(コンセプト)を楽しみながら考えてみて
ください。