モテる、あるいは、ファンです、について
あの人は、モテる。
ん?モテる、ってなんだ?
例えば、俳優とか、スポーツ選手であれば、ファンと呼ばれる
人々がいることは容易に想像できる。
仮に「私はあなたのファンです」と言えば、同業の他の人たちより
応援している、興味を持っている、好感を持っている、ということに
なるのだろう。
はて、この場合はモテる、という言い方は正しいのだろうか?
また一般的には特定の異性に対する関心度の高さを表す言葉として
モテる、という表現を用いる。
しかし「男からモテる男は本当にモテる人だ」なんて、まるで早口言葉
みたいな表現で、同性から受けている状況でも、モテる、という言葉を
使うこともある。
こうなると、男性だろうが女性だろうが、モテる、という表現に
性別は関係ない。
さて、そんなことを考えれば、ファンという言葉は異性としての
関心も含みながら、基本的には恋愛感情は極めて薄いのかもしれない。
ところが、使い方によっては恋慕の情を表す言葉にもあっさり変身して
しまうこともある。
女性から「ファンなんです」などと目を見ながら言われたりすれば、
ひょっとして「モテてる?」なんて思うこともあり得るわけだ。
それから多くの異性から所謂「もてはやされている」という状況。
これはあからさまにモテる(モテている)ということになるだろう。
もてはやされている、ちやほやされている、意識されている、などなど
俗に言う「モテている様子」を指す言葉はいくつかある。
でも、分からない、すっきりしない。
ある男性が、ある女性に好感を持たれている。
その女性がなにがしかの伝達方法で、自らの気持ちを相手に知らせる。
これはモテた、と言っても差し障りがないように思える。
ところが、モテている、と言うのであれば、そういう女性がそれなりに
多数いなければ、ややニュアンスが変わってしまう。
つまり複数の女性から同じようなアプローチがなければ、モテている、
とは言えないのだ。(笑)
ひとりだけからのアプローチではだめなのだよ、これが。
多くの女性から迫られ、極めて剣呑な状況に追い込まれるほどにならな
ければ、モテは成立しない、とも言えるわけだ。
やはり危機感を伴わないとね。
ってことで、私はここで結論を記すことにする。
身の危険を感じるほど、多くの方(ここではあえて異性とは書かない)
から気持ちを伝えられ、それによって喜怒哀楽がさまざまな状況で
頻出するようになること。
これこそが、モテの奥義だと。