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私が「賞」に応募しなくなった理由。

写真と本文は関係ありません。

私は、ある時から所謂「広告賞」と呼ばれるものに自ら
応募することをやめてしまいました。

それはずいぶん前に、ある著名なコピーライターから聞いた
話がきっかけになっています。

その方はもう既に亡くなられているので、今となっては
真偽のほどは確かではありませんが…。

(そして、有名な賞や立派な賞を受賞できなかった自分への
言い訳かもしれませんし)

それは。

とても尊敬していたコピーライターの大御所ふたりの話。

そのふたりは何と!

賞の審査会で、自分の出品作に数多くのチップを置いている、
という話です。

本来であれば、自分の出品作に投票するということさえ、
あり得ないだろう、と思われるほどのビッグネームの方です。

だって、他の審査員が間違いなくその作品に投票してくれる
はずなのに、です。

私自身は、地域の広告賞では自らの出品作には投票しません
でした。

なぜなら、賞は、他の人々から審査してもらうものだ、と思って
いたからです。

そんなことがあってから、何だか賞に応募することに意欲が
湧かなくなってしまいました。

また大手代理店のクリエーターたちが、いくつになっても賞をもらう
ことに躍起になっている姿を見て、ある種の悲哀を感じました。

うまく言えないけれど、勲章をもらわなくては自分の存在を
確認できないのかな?と。

もちろん大きな賞に入ることは素晴らしいことだと思います。

実力を証明するのに、最も適した場であることも容易に
想像できます。

それでも、やはり喉のどこかに刺さった針は飲み込めません
でした。

ところで。

もう既に、クリエーターとしての位置づけが決まってしまって
いると思われる私ですが。

その位置づけからさらに上を、まだ目指して行きたいと考えて
います。

まだまだつくることが大好きで、死ぬまでつくることを続けて
いきたいのです。

何だか、独り言のような話でした。

お読みいただいたあなたに感謝します。